さくらの森動物病院コラム

さくらの森動物病院がワンちゃん・ねこちゃんのコラムを定期的にお届けします

12月も油断大敵?!フィラリア・ノミダニ予防のおさらいをしてみよう

こんにちは、さくらの森動物病院です🌸


12月になりすっかり冬の空気・・・?と思いきや、

日中はかなり暖かい日もあったりとまだまだ冬本番とはならなそうですね。

 

寒くなるとついつい忘れがちになってしまうのが、

フィラリア」と「ノミ・ダニ」の予防です。


「蚊を見なくなったから、フィラリアの予防薬はもう終わりでいいかな?」

「寒くなったから、ノミやダニもいなくなったかな?」

 

と、予防薬を途中でやめてしまった・・・なんてお話をよく伺います。


実はそれ、とーってももったいないです!!!

 

今回は、なぜ12月までフィラリア予防が必要なのか
そしてノミ・マダニ予防を冬も続ける理由についてお話したいと思います。

 

 

🦟 フィラリア予防は“12月まで”が大切な理由

 

 🩸 フィラリアってどんな病気?

フィラリア症(犬糸状虫症)は、蚊が媒介する寄生虫感染症です。
蚊に刺されて体内に侵入したフィラリアの幼虫(L3)は、
数週間〜1か月ほどかけて 血管や皮下組織を移動しながら成長します。

やがて成虫になると心臓や肺動脈に寄生し、
咳・息切れ・食欲低下・お腹の張りなどの症状を引き起こします。
重症化すると心不全や突然死のリスクもあります。

 

 🕐 フィラリアの発育サイクルと予防薬の仕組み

 

段階 発育の流れ 所要期間(体内)
幼虫(L3) 蚊から皮下へ侵入 0日目
幼虫(L4) 数日〜10日で皮下を移動 約2週間
若虫(L5) 血流に乗り心臓・肺へ 感染後約1か月〜1.5か月
成虫 心臓内で成熟・産卵 感染後約6か月

 

フィラリア予防薬は、蚊に刺されて体内に侵入した

フィラリアの幼虫」を1か月ごとに駆除する薬です。

つまり、蚊に刺されてしまうのを予防するわけではなく

「先月蚊に刺されて体内に入った幼虫を、今月の薬で駆除する」

という 後追い予防(駆虫) なのです。

 

蚊の活動は、気温15℃を下回ると減少します。
横浜市の11月の平均最高気温は17℃なので、11月はまだまだ蚊の活動期間となります。

だから12月までのフィラリア予防が大切なのです…!!

 

💡12月の最後の1回の予防を忘れると、せっかくそれまで毎月予防をしていたとしても

感染幼虫が駆除されず体内に残ってしまう可能性があるということです。

 

 🧡フィラリア予防の1年間の流れ(神奈川エリア目安)

春になったらフィラリアに感染していないか病院で血液検査をします。

感染していないことを確認してからフィラリア予防薬の投与をはじめます。

必須の予防期間は5月~12月までの8ヶ月間ですが、

最近では3月になるとかなり暖かく気温が15℃を超える日が多くなっています。

暖かい日が多いときは4月から早めにフィラリア予防を始めてあげるとより安心です。

 

 

 

 

🐾 ノミ・マダニは冬でも活動している!?

 

「蚊がいないから、ノミやダニもいない」と思われがちですが、実は大間違い。
ノミダニは年中生息しており、気温が13℃以上あれば活発に活動します。

万が一、室内に持ち込んでしまうと暖房の効いた室内では一年中繁殖可能です。

 

特に注意したい場所

  • 緑のある公園や落ち葉が多い散歩コース

  • お庭や植物のあるベランダ、玄関周辺

  • 室内ではソファやカーペット、クッションなどの布製品

 

ノミやマダニは、犬猫だけでなく人間にも影響を及ぼす寄生虫です。
皮膚炎・アレルギー・SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの感染リスクがあるため、
通年での予防をおすすめします。

 

 

🧬 SFTS重症熱性血小板減少症候群)も引き続き要注意

 

マダニが媒介するウイルス感染症で、

犬猫だけでなく人間にも感染することがあります。

 

感染動物では、

  • 発熱

  • 元気消失

  • 食欲不振

  • 血小板減少  などの症状を示すことがあります。

特効薬はなく、予防(マダニ対策)が最良の防御策です。

 

昨今では関東地方でも、暖冬傾向により冬季のマダニ活動報告が増えています。
「草むらには近づけない」「予防薬を通年で継続する」などの対策を心がけましょう。

 

 

🌲 12月のポイント

  • フィラリア予防は12月まで忘れずにしましょう
  • 冬季もノミ・マダニ予防は継続してあげましょう
  • 暖かい日はノミ・マダニの活動が活発になるので冬でも要注意

 

秋の抜け毛ラッシュ到来!

 

こんにちは、さくらの森動物病院です🌸

 

 

やっと秋らしくなり、日中も涼しく過ごしやすい気候になりましたね。
この時期になると、わんちゃんもねこちゃんも「抜け毛」が増えてきますよね😅

 

犬も猫も「換毛期」と呼ばれる毛の生え変わりのシーズンがあります。

特に秋は 「夏毛」から「冬毛」への衣替え の時期です。


今回は、犬猫の秋の換毛期と正しいケアについてお話しします。

 

 

🍂 なぜ秋に抜け毛が増えるの?

 

犬や猫は、季節に合わせて毛の量や質を変えています。

  • 春ごろ:冬毛から夏毛へ

  • 秋ごろ:夏毛から冬毛へ

 

特に11月は気温の低下に合わせて冬毛が育つため、今までの夏毛がごっそり抜けます。

 

ただし最近では室内飼育でしっかりと温度管理されている犬猫がほとんどの為、冷暖房や日照時間の影響で「換毛期がダラダラ続く」ケースもあり、年中抜け毛に悩まされることも多いです。

 

 

 

🐶 犬の抜け毛と注意点

  • ダブルコート犬(柴犬・ゴールデン・ポメラニアンなど)は特に抜け毛が多い

  • 抜け毛が皮膚にとどまると、 皮膚炎・フケ・かゆみ の原因になることも

  • 特に中毛・長毛犬種は換毛期に毛玉になりやすいので要注意

~ スリッカーでブラッシング中 ~

🐱 猫の抜け毛と注意点

  • 長毛種(ノルウェージャン・ペルシャなど)は毛玉や毛球症のリスクが高い

  • グルーミングで飲み込む毛が増える → 毛球症や嘔吐・便秘の原因に

  • トリプルコート種(主にサイベリアン)は更に毛量が多いので要注意

 

 

🪞 ブラッシングには何を使ったらいいの?

代表的な5種類のブラッシングツールについてご紹介します。

 

 ① スリッカーブラシ

特徴:細い金属ピンが密集しており、抜け毛や毛玉をしっかり取り除ける
向いている毛質:中~長毛の犬猫・ダブルコート

  • 毛の流れに沿ってやさしくブラッシング

  • 力を入れすぎると皮膚を傷つけるので要注意

  • 毛玉がある部分は、毛先側から少しずつほぐしましょう

 

 ② ピンブラシ

特徴:先端が丸いピンが並んだブラシでマッサージ効果があり、ふんわりとした仕上がりに
向いている毛質:長毛の犬猫・シングルコート・老犬や老猫

  • 被毛全体を軽くなでるようにブラッシング

  • 毛並みを整える、ホコリや花粉を落とすのに最適

  • スリッカーで抜け毛を取った後の仕上げブラシとして

 

③ コーム(くし)

特徴:金属製のシンプルなクシで、細目と粗目がある
向いている毛質:全犬種・全猫種

  • スリッカーやピンブラシ後の毛並みを整える

  • 顔まわり、脇、内股、お尻周りなど、細かい部分やデリケートな場所に最適

  • ブラシが苦手な子(特にねこちゃん)に

 

④ ラバーブラ

特徴:ゴム製のブラシで皮膚をマッサージしながら抜け毛を絡め取る
向いている毛質:短毛の犬

  • シャンプー前後の抜け毛や汚れ落としに

  • やさしく円を描くようにブラッシング

  • マッサージによる血行促進効果も

ゴム製品にアレルギーのある子は使用しないように注意してください

 

 

⑤ レーキングブラシ(ファーミネーター/リファーレッシュ)

特徴:アンダーコート(下毛)をしっかり取り除く専用ブラシ
向いている毛質:ダブルコートの犬猫・トリプルコートの猫(サイベリアン

  • 換毛期(春・秋)に週1回程度使用するのが良い

  • 強く引っ張らず、軽くすべらせるように

  • 使用後はコームで毛並みを整え、皮膚の赤みがないか確認

【 使いすぎると毛を取りすぎることがあるため、使用頻度に要注意 】

 

 

 

🛁 正しいブラッシングのポイント

ブラッシングは、抜け毛の除去だけでなく、皮膚の血行促進・毛玉予防・健康チェックのためにも大切なケアのひとつです。

 

✅ わんちゃんの場合

  • 換毛期は 1日1回 のブラッシングが理想です

  • まずはスリッカーブラシで抜け毛を取り、最後にコームで整えましょう(シングルコートの子はピンブラシやコームのみでもOKです◎)

  • 短毛種やブラシに敏感な子にはラバーブラシもおすすめです

 

✅ ねこちゃんの場合

  • 短毛種は週2〜3回、長毛腫は1日1回が理想です

  • スリッカーやブラシが苦手な子は、目の細いコームでも大丈夫です◎

  • ブラッシング嫌いな猫ちゃんは無理をせず、短時間で少しずつ進めていきましょう

 

🧴 皮膚ケアも忘れずに

抜け毛シーズンは皮膚トラブルも起こしやすい時期です。

  • 健康な子のシャンプーは月1回程度でOK

    (過度なシャンプーは刺激になったり、乾燥の原因になります)

  • 保湿スプレーや皮膚・被毛ケアのサプリメントやフードを取り入れてみる

  • フケやかゆみ、赤み等が出てきたら悪化する前に早めの受診をおすすめします

 

 


 

換毛期であり乾燥するこの時期は、被毛や皮膚のホームケアが大切です。

 

スキンシップの一環として、普段からブラッシングやシャンプーなどに慣らしてあげましょう。また、嫌がってしまう場合には無理に行わず、ご褒美(おやつ・褒める・撫でるなど)と一緒に少しずつ慣らしたり、出来るところから始めてみましょう。


地肌が見えてしまうような抜け毛(脱毛)やフケや痒みを伴う場合、また皮膚や被毛以外にも体調の変化がある場合など、少しでも気になる事がありましたらお気軽にご相談くださいね。

 

私たち人間も乾燥するこの季節は手が荒れたり、全身カサついたりと皮膚の悩みが出てくる頃ですよね😅

ぜひ今シーズンは、わんちゃん・ねこちゃんと一緒にホームケアを頑張ってみてはいかがでしょうか✨

季節の変わり目、犬の咳が気になる?

こんにちは、さくらの森動物病院です🌸

 

 

秋が深まり、空気の乾燥や朝晩の気温がグッと下がり始めたこの時期、

「最近、咳をするようになった」とご相談いただくことがあります。

 

 

咳は「一時的なもの」と思われがちですが、

実は体からの重要なサインである場合もあります。

 


今回は、秋から冬にかけて増えるわんちゃんの咳について、

原因やご家庭でできる対策、病院での診断の必要性についてお話したいと思います。

 

 

🐶 犬の咳にはどんな種類がある?

 

一口に「咳」といっても、出方や音によって原因が異なります。

まずは「どのような咳をしているのか」を知ることが大切です。

 

  • 乾いた咳(カッカッ、コンコン)
     → 気管支炎、気管虚脱、ケンネルコフ、アレルギー反応などが考えられます。

  • 湿った咳(ゼーゼー、ゴボゴボ)
     → 肺や気管に炎症がある場合や、心臓病による肺うっ血など。

  • 断続的に長く続く咳
     → 慢性的な心臓病・気管虚脱などの可能性が高まります。

 

「咳の仕方」や「咳をするタイミング(時間帯)」を観察しておくことは、

診断の大きなヒントになります。

また診察の際にとても役立つのが「動画の撮影」です。

言葉では伝わりにくい咳の様子は、動画で記録していただくと

その時の咳の様子がわかりやすくなるのでポイントです♪

 

🐶 犬が咳をする原因とは?

 

わんちゃんの咳にはさまざまな原因があります。

 

  • 気温差や空気の乾燥
    → 冷たい空気や乾燥した空気で気道が刺激され、咳が出やすくなります。

  • 気管支炎や気管虚脱
    → 小型犬に多く見られ、乾いた「カッカッ」という咳が特徴です。

  • 心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)
    → 運動後や興奮時に咳が増えることがあります。

  • 感染症(犬風邪・ケンネルコフなど)
    → 他の犬と接触したあとに咳が出る場合は特に要注意です。

  • アレルギーやハウスダスト
    → 室内環境の変化などが関与しているケースもあります。

 

🌡 季節の変わり目に咳が増える理由

 

10月から11月にかけては以下のような要因が重なるため、

咳が増えやすくなる傾向があります。

 

  1. 昼夜の気温差が大きい
     → 朝晩の冷たい空気が気道を刺激し、咳を誘発します。

  2. 空気の乾燥
     → 粘膜が乾き、ウイルスや細菌への抵抗力が下がります。

  3. 暖房機器の使用開始
     → 室内外の温度差や、埃などが舞い上がることで刺激を受けやすくなります。

 

 

🏡 おうちでできる咳のケアと予防

 

  • 散歩の時間を工夫する
     寒暖差の大きい朝晩は避け、日中の暖かい時間帯にお散歩へ出かけましょう

  • 室内の環境を整える
     加湿器で湿度を50%前後に保ちましょう。 

     タバコやお香などの刺激物は控えるようにしましょう。

  • 防寒対策をしっかりする
     特に寒さに弱い小型犬やスムースコートの犬種は洋服や毛布で保温してあげましょう。

  • 無理な運動を控える
     咳が出ている時は安静を優先しましょう。

 

 

🩺 動物病院での診断が必要なケース

 

咳が長引いたり、咳以外の症状を伴うときは受診をおすすめします。

 

  • 3日以上、咳が続いている

  • 呼吸が速い、苦しそうに見える

  • 咳の後に吐き出すような仕草をする

  • お散歩や遊んだ後に咳をしている

  • シニア犬で咳の頻度が増えた

 

受診の際には診断のために、身体検査・聴診・レントゲン検査・血液検査などが必要になってくる場合がございます。
早期に病気を見つけることで、重症化を防ぎ、早期治療に繋げることができます。

 

 

 

秋は気温差や空気の乾燥で咳が増える季節です。

また涼しくなってお出かけしやすい時期なので、他のわんちゃんとの接触も増え感染症をもらってきてしまう…という場面も多いかと思います。

 

「最近咳をするようになったけど、元気も食欲もあるから大丈夫」

「もうシニア犬だから仕方ないかな?」と軽視せず、どうぞ一度ご相談ください。

 

季節の変わり目は私たち人間も体調を崩しやすい時期です。

あっという間の秋ですが、愛犬と安心して過ごせるようしっかり対策していきましょう。

 

大切な家族のために今できること 〜秋から始める快適シニアライフ〜

こんにちは、さくらの森動物病院です。

 


9月に入り、日中はまだまだ暑さが残るものの、

朝晩の風に少しずつ秋の気配を感じるようになってきましたね🍂

 


今月は「敬老の日」もあり、

『 長く健やかに生きること 』に目を向ける良いタイミングです。



 

私たちの大切な家族であるわんちゃん・ねこちゃんも、

人間と同じで年齢とともに身体や心にさまざまな変化が現れてきます。

 

そこで今回は、わんちゃん・ねこちゃんたちの

“シニア期”に見られる変化とケアのポイントをまとめてご紹介します。

 

 

🐾 うちの子はもう「シニア」?

  • 犬の場合:小型〜中型犬で7歳頃から、大型犬は6歳頃から
  • 猫の場合:7歳頃から

見た目はまだ若々しくても、体の中では関節や筋肉、内臓の変化や

代謝機能の低下、感覚機能の衰えが少しずつ始まってきています。

 



🩺 シニア期に見られやすい変化って?

 🐶わんちゃんの場合

  • 昼間によく寝ていて、夜に起きていることが増えた
  • 歩くスピードがゆっくりになった
  • 音や呼びかけへの反応が鈍くなった
  • よく家具や物にぶつかるようになった
  • 食欲が落ちた、ムラが出てきた
  • トイレの失敗をするようになった
  • 急に吠えたり、落ち着きがなくなった

   

 🐱ねこちゃんの場合

  • 食欲や食事回数が減った、食欲にムラがでてきた
  • 水をよく飲むようになった、逆に飲まなくなった
  • トイレの回数や色、量に変化が出てきた
  • 被毛のツヤがなくなってきた
  • 夜に鳴くようになった、落ち着きがない
  • 高いところに登らなくなった
  • グルーミングが減った

これらは加齢による自然な変化かもしれませんが、

単なる「老化のサイン」だけではなく

なにか他にも病気などが隠れている場合もあります。

早めに対応することで早期治療につながったり、

ペットのQOL(生活の質)を保つことができます。

 

 

🍂 今秋から始めてみよう!シニアペットの快適ケア

 

① 健康診断で“体の中から”チェック

 

見た目では分からない変化もたくさんあります。

まずは健康診断で体の中からチェックしてみましょう!

シニア期までは年1回、シニア期に入ったら年2回を目安に受けてあげると安心です。

今月から11/30までの間、『秋の健康診断キャンペーン』を実施しています。

期間中は普段の10%OFFで健康診断が受けられますので是非ご活用ください✨

定期的な健康診断は病気の早期発見と安心の第一歩になります

診察台の上はちょっとだけ緊張・・・



② 生活スタイルをやさしく調整

 

【 お家の中の工夫 】

階段や段差を避けられるような工夫をしてあげたり、

食器の高さや、ベッドやトイレの配置などを見直してみましょう。

足腰が弱くなってくると移動が億劫になってしまったり、

体の柔軟性が衰えていくと今までの食器の高さだと食べにくかったり・・・。

普段の様子をしっかり観察しながら、

その子に合った生活空間にやさしく調整してあげましょう♪

 

【 生活の中の工夫 】

散歩時間や回数を見直してみましょう。

高齢だからとお散歩を控えたりしてしまうと、

筋力の衰えや認知機能の低下につながってしまいます。

長距離が疲れてしまう場合には短いお散歩を何回かに分けて行ってみたり、

歩くことが大変であれば気分転換や刺激になるように

抱っこやカートでお外の空気や景色に触れさせてあげましょう♪

 

猫ちゃんも短時間のおもちゃ遊びや、

あまり自分で毛づくろいをしなくなった子には

軽いブラッシングなどをしてあげるのも良いと思います♪

 

わんちゃん・ねこちゃんどちらも、「ゆっくり穏やかに」が大切です。

急にいろいろなことを変えてしまうと混乱してしまう子もいると思うので、

その子の様子を見ながらゆっくり少しずつ工夫してあげるようにしましょう。

 

③ 食事の見直しと水分ケア

 

例えばシニア用フードへの切り替えや、

関節・腎臓などをサポートする栄養設計のものも活用してみましょう。


また猫ちゃんは水分不足に陥りやすいため、

水飲み場を増やしたり、ウェットフードを取り入れるのも有効です。

 

④ 心と脳のケアも忘れずに

 

知育トイややさしいコミュニケーションで脳への刺激を与えましょう。

また普段のフードにも認知機能をサポートする成分が含まれているものもあります。

当院にもサンプルフード(ロイヤルカナン・ピュリナ)がございますので、

気になる方はお気軽にお声掛けくださいね(^^)

 

 

🍀 シニア期も“その子らしく、穏やかに”

 

最近では飼い主さんの意識の向上や質のいいフード、医療の進歩などにより

みんな若々しく元気に長生きしてくれるようになりましたよね。

 

長く一緒に過ごせるようになったということは、

その子たちが年齢を重ねていく姿を長く見守るということ。

 

その日々が穏やかで、やさしいものであるようにお手伝いできればと思います。


秋の始まりに、大切な家族の“これから”を一緒に考えてみませんか?

11歳になると人年齢でいう還暦頃になります



sakuranomoripcinfomation.hatenablog.com

SFTS(重症熱性血小板減少症候群)って? ~最新ニュースとお家でできる対策法~

こんにちは、さくらの森動物病院です。

 

 

今月は、最近ニュースなどで話題になっているウイルス性感染症

SFTS重症熱性血小板減少症候群)」について、

お話したいと思います。

 

 

数年前にも猫ちゃんのお世話をしていたご年配の方の死亡事故が話題になっていましたが・・・みなさん「SFTS」覚えていらっしゃいますか?

 

 

🔍 SFTS重症熱性血小板減少症候群)とは?

SFTS」とは「マダニ」が媒介するウイルス性感染症で、私たち人間にも感染し、最悪死に至る恐ろしい病気です。

 

  • 致死率:人で最大30%、猫は60~70%以上

  • 主な感染経路:マダニの刺咬、SFTS感染動物(特に猫)の体液や唾液との接触

  • 症状(人):高熱、倦怠感、下痢、吐き気、出血傾向、意識障害など

  • 症状(猫):沈鬱、食欲不振、発熱(または低体温)、嘔吐、下痢、進行すると血便、吐血、黄疸、神経症状、呼吸困難、出血傾向など
  • 治療法:対症療法のみ

  • 根本的なワクチン・治療薬は未確立

特に猫はウイルスを高濃度で保有しやすく、重症化・死亡率が高いとされています。

 

 

 

📰 最近のSFTSニュース

  • 三重県で獣医師が猫からSFTSに感染し死亡
     三重県内の動物病院で、SFTSに感染した猫を診察した獣医師が感染猫の体液などを通じてSFTSに感染し、数日後に死亡するという痛ましい事例が発生しました。この獣医師にはマダニに刺された痕はなく、猫からの体液(血液)・唾液による感染が疑われています。
  • 愛知県・三重県で一般市民のSFTS死亡例が相次ぐ
     特に豊田市では50代の女性と90代の男性がSFTSにより亡くなるという事例が確認されています。マダニの活動期である夏場を迎え、感染拡大への警戒が一層高まっています。

  • 香川県で60代の農業従事者がSFTSで死亡
     今年4例目となる死亡事例が報告されました。6月、農作業中にマダニに刺され、その後帰宅。高熱や強い倦怠感が出現し、病院での治療を受けましたが回復せず亡くなられたとのことです。
  • 茨城県で飼い犬のSFTS感染が確認、回復
     茨城県では、飼い犬がSFTSに感染した初めての症例が報告されました。散歩後に体調不良を呈し、獣医師の診断によりSFTSと判明。幸い適切な対応により回復しましたが、関東地方でも感染リスクが現実のものとなっています。

 

これらのニュースのように、SFTSは決して珍しい病気ではありません。

誰にでも感染のリスクがある身近なウイルス感染症であることがわかりますよね😭

 

また今までは西日本中心だった感染報告が関東地方にも拡大しています。

緑が多く、ペットの飼育率も高い青葉区はペットの感染はもちろんですが、ペットからの二次感染リスクも含めてしっかりとした予防・対策が必要です。

 

 

🏡 今からでも遅くない!マダニ予防とSFTS対策

 

【 ペットへの対策 】

✅ 完全室内飼育を心がける(猫ちゃんの場合)
✅ ノミ・マダニ駆除薬を定期的に投与しましょう
✅ お散歩後のマダニチェック

  特に顔まわり・耳・首・脇や足の付け根などがマダニ付着ポイントです!

  見つけたら無理に取らず、病院に受診してください。
✅ 体調不良があれば早めに病院へ相談しましょう

 

【 飼い主さまの対策 】

✅ 草むらや緑の多い場所での長袖・長ズボンの着用とマダニ忌避剤の使用
✅ お散歩後は全身チェック
✅ 感染の疑いがある動物には素手で触れないようにしましょう

  やむを得ず触れる際には手袋やマスク・ゴーグルなどを着用しましょう

 



 

🏥 獣医療現場での感染リスクも

 

今回の獣医師死亡事例からも分かる通り、獣医療従事者であっても完全な防御が難しいのがSFTSの怖さです。


当院でも感染予防対策を徹底しつつ、飼い主様にもご協力をお願いしております。

 

ペットのマダニ予防薬は、ご自宅で体重が測れるようでしたら飼い主さまのみのご来院でも処方が可能です。

わんちゃんは内服タイプとスポットタイプ、ねこちゃんはスポットタイプのみです。

 

毎月の予防で安心にゃ~

 

どうぞお気軽にご相談ください。

 

 

🐜 まとめ

  • SFTSは人とペットどちらにも重篤な影響を及ぼす怖い病気😨
  • 普段からできる予防や対策をしっかりしましょう!
  • 地域のSFTSや他の感染症情報をこまめにチェックしましょう🔍

しっかり予防してお散歩も安心だワン♪



猫ちゃんが脱水症状になる前にできることってなんだろう?

 


 

こんにちは、さくらの森動物病院です🌸

 


いよいよ暑さが本格化する7月に突入しましたね🏝

わんちゃんだけでなく、ねこちゃんも熱中症に注意が必要な時期です。

 

「室内飼いだから安心」と思われがちですが、

実は室内でも脱水や熱中症になるリスクは十分あるのです💦

 

 


今回は、脱水になる前にご家庭でできる対策をお話したいと思います。

 

 

🚨 猫の脱水症状、こんなときは要注意!

特に以下のような猫ちゃんは脱水症状を起こしやすい傾向があります。

  • 高齢猫(7歳以上)

  • 持病(腎臓病・糖尿病・心臓病)がある

  • 食欲や元気が落ちている

  • 暑い日のお留守番が多い

  • おしっこの量が減っている   など

 

 

💡 猫の脱水チェック方法

おうちで簡単にできるチェックポイントを覚えておきましょう。

 

 ✅ 皮膚をつまんで軽く引っ張り上げ、皮膚の戻り具合を確認

   (すぐ元に戻れば正常◎ つまんだ皮膚の戻りが遅いようなら要注意△)

首のうしろ~肩甲骨あたりの皮膚をつまんで、戻り具合を確認してみましょう


 ✅ 歯茎や口の中が乾いている・ネバついている
 ✅ 目が落ちくぼんでいる
 ✅ 尿の量が少ない・いつもより濃い色

 

  ※上記のようなサインが見られた場合は、早めに病院へご相談ください。

 

 

💧脱水になる前にできる6つの対策

 

🥛 1. 水飲み場を増やす

  • お部屋ごとに複数設置する

  • 気がついたらこまめにお水を取り替えてあげましょう

 

⛲ 2. 自動給水器や流れのある水の活用

  • 流れる水を好む猫ちゃんに効果的

  • 給水器のフィルターは清潔に保ち、きれいなお水が飲めるようにしましょう

蛇口からのお水が好きな子も・・・



🍲 3. ウェットフードやスープを取り入れる

  • カリカリ派の子も、少量から水分を摂らせる工夫をしてみよう

  • スープやささみの茹で汁、水分量の多いちゅーる等のトッピングも◎

 

🧊 4. ひんやり暑さ対策

  • 飲み水に氷を入れる

  • 冷却マットやアルミプレートで暑さ対策

  • ちゅーるを凍らせたちゅーるアイスもひんやりして美味しいみたいです♫

 

🏡 5. 室温・湿度管理

  • 室温25〜27℃、湿度50%くらいを目安にしましょう

  • お留守番中や夜間もエアコン・除湿機の使用を忘れずに!

  • 寒すぎると風邪をひいてしまう子もいるので適温を保ちましょう

   ( 暖をとれるように毛布やブランケットも用意してあげると◎ )

 

🔄 6. トイレチェックの習慣をつける

  • おしっこの量・回数・色を日頃からよく観察しましょう

  • 変化があればすぐにご相談ください

   ※猫ちゃんは尿トラブルも多い動物さんなので

    熱中症だけでなく、病気のサインにも気がつきやすくなります!

 

 

🐾 まとめ

  • 室内でも脱水症状は起こるので油断禁物!

  • 水飲み場の増設や環境管理・食事の工夫が予防のカギ

  • 異変に気づいたら早めにご相談ください

 

ねこちゃんってなぜかお部屋を涼しくすると、

冷房の効いていない暑いお部屋へ行ったり、

体がほっかほかになるまで日向ぼっこしていたり・・・

なかなか熱中症対策ってむずかしいですよね😅

 

 

しっかり水分補給をさせてあげて、

この時期はより様子をよくみてあげてくださいね(*^^*)

 

大切な愛猫ちゃんたちが快適に夏を過ごせるよう、しっかり対策していきましょう!

 

 

 

ペットの熱中症対策 ~ 気温だけじゃない?!梅雨時期の注意ポイントと工夫 ~

 

 

こんにちは、さくらの森動物病院です。


6月に入り、暑い日が続くようになりましたね😅

 

夏のように暑い日はもちろん、

梅雨入りして少し気温が下がった日も熱中症に要注意です。

 

「梅雨ってそんなに暑くないんじゃ…?」と思われがちですが、
湿度の高さが熱中症のリスクを大きく高めること、ご存じでしたか?

 

今回は、梅雨の時期から気をつけたい熱中症対策についてお話します。

 

 

 

 

🌡️ なぜ梅雨に熱中症が増えるの?

6月中旬頃からは気温が上がる一方で、湿度が高く、

汗(犬猫の場合は “呼吸” による放熱)がうまくできません。
その結果、体内に熱がこもりやすく、気づかぬうちに熱中症になっている・・・

というケースが増えてしまうのです。

 

特にリスクが高いのは…

  ◆短頭種(フレンチブルドッグボストンテリア、パグ、ペキニーズ、チワワなど)

  ◆幼齢・高齢のわんちゃん

  ◆肥満傾向の子

  ◆心臓や呼吸器に持病がある子

 

 

🏠 青葉区の住宅事情と熱中症

青葉区は戸建て住宅・マンションともに多くのペット飼育が見られますが、
「窓を閉め切った室内」での熱中症が最も多く報告されます。

 

例えば…

  • 留守番中にエアコンが切れてしまったり、設定温度を高めにして外出してしまった
  • 夜間、風通しが悪く熱のこもりやすい部屋にいた
  • 陽の当たるサンルームやベランダに出たまま放置されたなど

 

 

✅ 梅雨時期にやっておきたい熱中症対策

 

🌀 1. エアコンは「 湿度管理 」も意識しましょう

   ◆室温:25〜26℃前後

   ◆湿度:50%くらいを目安に

   ◆除湿モードや除湿機の併用もおすすめです

     (除湿機は熱を発生するものもあるので注意してください)

  ☝もし寒くなりすぎるのが心配な時は毛布やブランケットを用意して

    暖をとれるように工夫してあげると安心です♪

 

💧 2. 水分補給をこまめにさせてあげましょう

   ◆新鮮な水を2か所以上に設置(留守番時は特に)

   ◆犬猫用の電解質水やスープを活用したり、

    フードをふやかしたりするのも有効です 

  ☝お湯やお水でのふやかしフードがニガテな子は、

   ささみの茹で汁などで試してみるのも◎

   ウエットフードも水分量が多いのでおすすめです

 

🧊 3. 冷却グッズを活用しましょう

   ◆クールマット、保冷剤入りのベッド、

    凍らせたペットボトルをタオルで包んで設置

   ◆扇風機やサーキュレーターだけでは不十分な場合が多いため、

    必ずエアコン併用をしましょう

  ☝おでかけや通院時のキャリー内(特にリュック型や黒色のバッグ)は

   短時間でも高温になりやすいので要注意です!

 

🕐 4. 散歩は早朝・日没後のできるだけ涼しい時間帯に

   ◆日中はアスファルトが高温になります。肉球のやけどにも注意が必要です

   ◆早朝や日没後でも暑さが厳しい日にはお散歩を控えてあげましょう

  ☝お散歩前に地面をさわって熱さを確認してみましょう

 

 

🚨 熱中症のサインとは?

   以下の症状が見られたら、

   すぐに涼しい場所(寒いくらいの温度)へ移動し、

   急いで動物病院に連絡してください。

   熱中症は命にかかわる極めて緊急性の高い症状です!

 

  • 口を開けて激しくハアハアと呼吸する(パンティング)
  • ぐったりして動かない
  • よだれが大量に出る
  • 嘔吐・下痢・痙攣
  • 意識がもうろうとする、目がうつろ

 

いつもと違う様子や気になる症状があるときは、迷わずご相談ください。

 

 

🐾 まとめ

  • 梅雨の「 湿度 」こそ、熱中症の落とし穴
  • 留守番中の室温・湿度・水の管理がとっても重要
  • 青葉区の室内飼育環境でも油断は禁物

大切な家族であるペットが安全に快適に過ごせるよう、

今からできる対策を始めてあげましょう🎵